【第43期囲碁名人戦第2局2日目】井山名人が激戦を制し、2連勝! 【棋譜】

第43期囲碁名人戦第2局2日目

9月13日(木)に「第43期名人戦第2局2日目」が行われました。

場所は愛知県田原市「角上楼」です。

井山名人に張栩九段が挑戦しています。

 

1日目の棋譜と感想はこちら。

» 【第43期囲碁名人戦第2局1日目】井山名人の連勝か、張栩挑戦者が巻き返すか!? 【棋譜有り】

 

第1局は井山名人が勝利し、防衛に向けて好スタートを切りました。

張栩挑戦者がこの第2局で巻き返すことができるかが注目です。

 

第1局に続いて、この第2局も2日制の七番勝負にしては異例の速さで対局が進みました。

※普通は1日目に60~70手くらい打たれるのですが、第1局は116手、この第2局は105手も打たれました。

 

序盤よりも中盤やヨセに力を入れたいという両対局者の思いでしょうか。

世界的にみると対局の短時間化が進んでいるというのも、対局者の頭にはあると思います。

 

先にこの第2局の感想を書きますが、本当にものすごい対局でした・・・

「激戦」「死闘」という言葉がピッタリだと思いました。

 

井山名人は2日目の夕方から秒読みに入りましたが、そこから数時間、時間に追われながら張栩挑戦者の追撃をかわし続けました。

終盤、張栩挑戦者にもチャンスはあったようですが、最後は井山名人がギリギリ逃げ切りました。

私の棋力では、とても理解できない難戦でしたが、「気迫」「対局者の勝利への執念」がとても伝わってくる名勝負だったと思います。

 

ではさっそく第2局の結果をみていきましょう!

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囲碁名人戦第2局の結果:白番井山名人の2目半勝ち!

結果は井山名人の白番2目半勝ちでした。

棋譜はこちらです。

 

封じ手予想は外れ・・・

私が予想したカケはデギリの弱点がある上、封じ手でも左辺の黒を封鎖できているので、こちらの方がはっきり良さそうです。

さすが井山名人、勉強になります。

 

2日目は予想通り上辺と中央の戦いがメインとなりました。

上辺の戦いで白番の井山名人がポイントをあげ、優勢に立ったと思いましたが、そこから秒に追われた井山名人にミスが出て、張栩挑戦者が必死の追い上げを見せます。

 

形勢微妙のまま、わけが分からない終盤戦に突入し、熾烈なヨセ合いが繰り広げられました。

時間に追われているということもあり、両者最善というわけではなかったようです。

私では最善の手順などさっぱり分かりませんが、少しは検討して勉強したいと思います。

 

形勢が揺れ動く中、最後はなんとか井山名人が逃げ切り、勝利を収めました。

 

私も長いこと囲碁をやっていますが、ここまで気持ちを前面に出してぶつかり合った対局は滅多に見ることができません。

井山名人と張栩挑戦者のライバル関係は健在ですね。

 

まとめ

井山名人が難戦を制して2連勝となりました。

防衛に向けて好スタートを切ったように見えますが、張栩挑戦者も内容はとても充実しているように感じます。

1つの勝敗で流れがガラッと変わる可能性も大いにあり得ますね。

 

張栩挑戦者の内容は悪くないとはいえ、3連敗となるとかなり苦しくなるのは間違いありません。

張栩挑戦者は内容よりもまずは結果を出したいところです。

 

井山名人はこの対局、4時間近く1手1分の秒読みで戦いました。

張栩挑戦者は時間を1時間以上残していたようで、とても苦しい中、なんとか逃げ切ったことになります。

井山名人からすると、苦しみながらも逃げ切ったという結果がとても大きい。

次に向けて大きな弾みになることは間違いありません。

 

タイトル戦の流れは井山名人に傾いているように感じます。

百戦錬磨の張栩挑戦者がいかに体制を立て直してくるかがポイントになりそうです。

 

井山名人が3連勝でタイトル防衛に王手をかけるのか。

張栩挑戦者が待望の1勝をあげて、流れを一気に引き寄せるのか。

注目の第3局は9月25日(火)、26日(水)に鹿児島県鹿児島市「城山ホテル鹿児島」で行われます。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次の記事でまたお会いしましょう!

 

 

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