【第43期囲碁棋聖戦7局1日目】黒の攻めと白のサバキ!本格的な戦いは2日目に持ち越し!【棋譜】
3月14日(木)に「第43期棋聖戦第7局1日目」が行われました。
場所は新潟県南魚沼市「 温泉御宿 龍言 」です。
井山棋聖の3勝1敗とカド番に追い込んでから、山下挑戦者の2連勝し、とうとう迎えた最終第7局になります。
第1局から第6局までの解説は以下をどうぞ。
【第1局】
» 1日目:とてもじっくりした立ち上がり!嵐の前の静けさ!?【棋譜】
» 2日目:井山棋聖が快勝!タイトル防衛に向けて好スタートを切りました!【棋譜】
【第2局】
» 1日目:新型の影響?短手数で慎重な立ち上がりとなりました!【棋譜】
» 2日目:山下挑戦者の名局!素晴らしい内容で対戦成績を五分に戻しました!【棋譜】
【第3局】
» 1日目:対局者の気合がこもった立ち上がり!緊張感が伝わってきます!【棋譜】
» 2日目:井山棋聖が2勝目!両対局者一歩も譲らない激戦でした!【棋譜】
【第4局】
» 2日目:井山棋聖が圧巻の内容で3勝目!タイトル防衛に王手!【棋譜】
【第5局】
» 1日目:山下挑戦者の実利、井山棋聖の厚みという展開に!【棋譜】
» 2日目:山下挑戦者が大フリカワリの超大激戦を制し2勝目!まだ勝負は分からない!【棋譜】
【第6局】
» 1日目:右辺を埋め尽くす激しい激戦!黒の実利と白の厚みという展開に!【棋譜】
» 2日目:山下挑戦者が激戦を制し3勝目!勝負は最終第7局へ!【棋譜】
いよいよ第7局までもつれ込みました。
井山棋聖が第4局で3勝目をあげた時は、このまま一気に防衛するかと思ったのですが、そこからの山下挑戦者の粘りがすごかったですね。
トップ棋士は全員そうですが、精神面の強さが本当に素晴らしいと感じます。
タイトル戦全般に言えることですが、最終局となるともう番碁ではなく一局勝負となります。
どれだけ強い棋士でも一発勝負なら負けることもありますし、どちらが勝ってもまったくおかしくない状況となります。
流れという観点から言うと、追いついた山下挑戦者の方が勢いがある感じがします。
ただ、流れというのも不確実なものなので、実際は対局時のコンディションが良かった方が結果を残すことになると思います。
ここまできたら最後は運の勝負ということもできるかもしれません。
勝った方が棋聖位を獲得する大一番!
気になる内容を早速みていきましょう!
棋聖戦第7局1日目の棋譜と感想
1日目の棋譜です。
1日目から難しい戦いとなりました。
右辺から下辺の黒模様に白の井山棋聖が入っていって戦いがスタートしました。
どちらかというと白が少し無理して戦いを仕掛けていった印象がありますが、力で勝機を掴もうという作戦だったのかもしれません。
黒も自分の強いエリアで白に楽をされると一気に形勢が悪くなるので、緩むことなく白を攻め立てる必要があります。
そういう意味ではしのぐ白だけでなく、攻める黒も考えることが多くて大変です。
白の井山棋聖の打ち方がとても難しく、私の棋力ではほとんど意味を理解することができませんでした。
捨て石を意識しながら下辺に戦場を移していく展開になりましたが、右辺にいる白石が不安で私には怖くてとても打てない打ち方です。
本当に囲碁は様々な打ち方や考え方があり、囲碁というゲームの奥深さを改めて実感させられる1日目でしたね。
封じ手予想
では封じ手予想です!
下辺で黒と白の険しい戦いの真っ最中です。
色々な手が考えられる難しい局面ですが、第一感だったワタリにします。
この封じ手予想は自信がありません。
何も考えずに黒のノゾキに対してツグのもありそうな気がしますし、考え出したら分からないです。
2日目はまず下辺がどのように落ち着くのかが気になります。
その後はやはり右辺の白石がどうなるのかが焦点ですね。
右辺の白石は結構危ない形をしていると思うのですが、ただ攻められるだけでは白が形勢を損なうような気がします。
井山棋聖のことなので、対策なり攻められても他で得をできるという考えがあってのことだと思いますが、私にはその図が思いつきません。
山下挑戦者の攻めは超一流ですからね。
少しでも隙を見せると一気に叩き潰す力を持っています。
井山棋聖がどのように右辺を処理するのか、ここに注目して2日目を楽しみたいと思います。
まとめ
いよいよ最終局となりました。
そういえば昨年の名人戦も第7局までいきましたね。
トップ棋士の対局を1局でも多く見ることができて嬉しいです。
去年や2年前は井山棋聖が一気に連勝でタイトルを防衛することが多かったように思いますが、ここ最近はもつれることが増えてきました。
井山棋聖の勢いが落ちてきているのか、他の棋士が井山棋聖に追いつきつつあるのか、はたまたその両方か、実際のところは分かりませんが日本囲碁界が大きな変換期を迎えつつあるような気がします。
AIの台頭により、囲碁の考え方が大きく変わりました。
世界中のトップ棋士達が自分の考えを捨ててAIの考え方を吸収しようと躍起になっています。
当然日本の棋士も同じ取り組みをしていますが、その成果を一番早く出すことができた棋士が次世代の第一人者になるのだと思います。
それが井山棋聖なのか他の棋士なのかは分かりませんが、今の囲碁界は歴史上でもとても珍しい転換期だと感じます。
AIの登場という面白い時代に生きることができて幸せですね。
話を棋聖戦に戻しまして・・・
泣いても笑っても2日目に勝利した方が棋聖位を獲得します。
井山棋聖がタイトル防衛すると七連覇となります。
対して、山下挑戦者がタイトルを奪還すると久しぶりの棋聖返り咲きとなります。
この先の日本囲碁界の勢力図を占う上でも重要な結果になることは間違いありません。
2日目の展開、そして結果がとても楽しみです!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
次の記事でまたお会いしましょう!
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★第43期棋聖戦の他の対局をまとめました!★
- 第1局・・・とてもじっくりした立ち上がり!嵐の前の静けさ!?【棋譜】
- 第2局・・・新型の影響?短手数で慎重な立ち上がりとなりました!【棋譜】
- 第3局・・・対局者の気合がこもった立ち上がり!緊張感が伝わってきます!【棋譜】
- 第4局・・・井山棋聖の仕掛けで大フリカワリが勃発!【棋譜】
- 第5局・・・山下挑戦者の実利、井山棋聖の厚みという展開に!【棋譜】
- 第6局・・・右辺を埋め尽くす激しい激戦!黒の実利と白の厚みという展開に!【棋譜】
- 第7局・・・この記事
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