【第４３期囲碁棋聖戦３局２日目】井山棋聖が２勝目！両対局者一歩も譲らない激戦でした！【棋譜】

2019-02-11

２月３日（日）に「第４３期棋聖戦第３局２日目」が行われました。

場所は長崎県西海市「 オリーブベイホテル 」です。

井山棋聖に山下九段が挑戦しています。

 

１日目の棋譜と感想はこちら。

»【第４３期囲碁棋聖戦３局１日目】対局者の気合がこもった立ち上がり！緊張感が伝わってきます！【棋譜】

 

１日目はとても短い手数となり、井山棋聖、山下挑戦者ともに一手一手慎重に打たれていました。

まだ序盤ですが、上辺の競り合いはかなり緊迫しており、一手のミスがそのまま勝敗に直結してしまうような緊張感があります。

 

２日目も上辺の戦いが続き、そのまま全局的に戦いが広がっていくと予想しましたが、果たしてどんな展開になったのでしょうか。

 

現在、１勝１敗の棋聖戦。

この第３局で勝利して２勝目をあげた方がはっきりと有利になります。

気になる第３局の結果を早速みていきましょう！

囲碁棋聖戦第３局の結果：白番井山棋聖の中押し勝ち！

結果は井山棋聖の白番中押し勝ちでした。

棋譜はこちらです。

 

封じ手予想は外れ・・・

私の予想は形の急所だったので結構自信があったのですが、黒は少し手順をひねってきましたね。

 

それにしても本当にすさまじい碁でした。

「激闘」という言葉がぴったりといった感じの、力と力のぶつかり合いでしたね。

 

大きなコウが何度も出てきましたし、手筋もたくさん出てきました。

勉強のための棋譜並べには最適な棋譜だと思います。

内容はかなり難しいので、全部を理解しようとはせずに、戦いの雰囲気を感じるだけでも十分勉強になると思います。

（というかプロの碁の内容を理解するのは、アマチュアにはほぼ無理です・・・）

 

意味がわからない碁でも、何度も何度も繰り返し並べてみることで自分なりの解釈や気づきを得ることができます。

その内容があっているかどうかはあまり重要ではなく、「自分なりに手の意味を考えた」ということが重要だと思います。

 

さて、第３局の感想に戻ります。

封じ手から上辺の白がどうなるか、とても緊迫した展開が続きました。

白はコウを使って巧みにシノいで、その上中央にも勢力を作る圧巻の打ち回しをします。

井山棋聖らしい、力を使ったシノギで、ここで少し白が打ちやすくなったのかもしれません。

 

しかし、そのまま引き下がる山下挑戦者ではありません。

左下の白にもたれつつ、中央の白を厳しく攻めていきます。

 

左下の戦いも難解で、結局コウとなります。

左下のコウは二段コウのような形で、白に有利なようになっており、井山棋聖の読みが優った印象です。

結局このコウを井山棋聖が制して、そのまま勝利を掴みました。

 

１日目の途中から最後まで、戦いっぱなしの１局でした。

両対局者とも、石が張った手が多く、緊張感あふれる名局だったと思います。

 

まとめ

これで対戦成績は井山棋聖の２勝、山下挑戦者の１勝となりました。

次の第４局を井山棋聖が勝利すれば３勝目となり、タイトル防衛に王手をかけます。

山下挑戦者とすれば、次負けるとかなり苦しくなりますね。

 

星の上では井山棋聖がリードしていますが、第２局は山下挑戦者の好局で、この第３局も内容は決して負けていなかったように思います。

山下挑戦者の調子は悪くないと思いますので、次の第４局はどちらが勝利するか全く分かりません。

 

個人的にはこの両対局者の対局は名局ばかりで面白いので、七番勝負を長く見ていたいですね。

打っている対局者は大変でしょうが・・・笑

 

注目の第４局は２月１３日（水）、１４日（木）に旧田中家住宅（埼玉県川口市）で行われます。

どんな碁が見られるのか、今から楽しみです！

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます！

次の記事でまたお会いしましょう！

 

 

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