【第43期囲碁名人戦第5局2日目】張栩挑戦者が大フリカワリの大激戦を制して2勝目!【棋譜】

第43期囲碁名人戦第5局

10月16日(火)に「第43期名人戦第5局2日目」が行われました。

場所は山梨県甲府市「常盤ホテル」です。

井山名人に張栩九段が挑戦しています。

 

1日目の棋譜と感想はこちら。

» 【第43期囲碁名人戦第5局1日目】井山名人の防衛か!?張栩挑戦者がカド番を跳ね返せるか!?【棋譜】

 

この第5局を井山名人が勝利すると、通算で4勝となりタイトル防衛となります。

※七番勝負は先に4勝した方が勝利。

 

張栩挑戦者が名人戦でタイトル奪取するには、この第5局を含めて3連勝する必要があるわけです。

かなり厳しいと思いますが、勝つためにはそれしかありませんので、諦めずに戦い抜いてもらいたいです。

 

では、さっそく気になる第5局の結果をみていきましょう!

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囲碁名人戦第5局の結果:白番張栩挑戦者の9目半勝ち!

結果は張栩挑戦者の白番9目半勝ちでした。

棋譜はこちらです。

 

封じ手予想は外れ・・・

ハサミツケもチラッと考えましたが、あまり深く読むことなく却下してしまいました。

 

私の自己分析ですが、自分の常識の中で答えが出る手しか選べていないような気がします。

強い人は見通しがはっきり立たない手でも、ある程度割り切ってどんどん打っていくようなイメージがあります。

今後はもっと発想に柔軟性を持たせ、思いついた手に対して読みを妥協することなく考え抜くクセを付けたいと思います。

 

さて名人戦ですが、本当にものすごい碁でしたね・・・

誰が封じ手の場面から終局図の形を予想できるでしょうか。

 

詳しくは棋譜の感想を見ていただきたいのですが、途中から始まったコウからの大フリカワリが圧巻でした。

特に、形勢不利と感じた井山名人の仕掛けが強烈で、一時は完全に黒のペースになったかと思いましたが・・・

 

さすがは張栩挑戦者。

 

しっかりとフリカワリ後の形勢を読み切って、戦いが終わった時点でははっきりと勝勢に立っていました。

持ち時間もかなり残していたようなので、形勢判断に時間をかけることができたのも勝因の1つだと思います。

 

張栩挑戦者の時間配分が功を奏した格好ですね。

 

井山名人は序盤から時間を注ぎ込み過ぎだと思います(汗)

世界戦は日本よりも早碁が多いので、もう少し早く打つことも今後は必要になってくるのではないでしょうか。

もちろん井山名人はすべて分かった上で、序盤から持ち時間をドンドン使って考えているのだと思いますが。

 

この第5局は本当に名局です。

井山名人の追い上げ、仕掛け方は何回並べても鳥肌が立つくらいです。

そして、張栩挑戦者の冷静な対応と勝ち切る力は、とても勉強になります。

 

お互いの持ち味が存分に発揮された素晴らしい対局でした。

ぜひ実際に並べてみて、雰囲気や気迫を感じてみてください。

 

まとめ

これで対戦成績は井山名人から見て、3勝2敗となりました。

 

次の第6局を張栩挑戦者が勝利すると、最終第7局の結果で勝負が決まることになります。

そうなると流れは追いついた張栩挑戦者にあると思いますので、井山名人としては次の第6局で勝負を決めたいところでしょう。

 

それにしても9年ぶりの名人戦の舞台に戻ってきた張栩挑戦者、強いですね。

一時は井山名人をとても苦手としており、全然勝てない時期もあったのですが、今はそんな苦手意識を感じさせず、真正面からぶつかって結果を残しています。

 

苦手な相手を克服する秘訣を知りたいですね。

精神面を鍛えるのが一番だと思うのですが、それが本当に難しい・・・

相手のことは考えずに、盤面だけに集中できればいいと思うので、まずはその練習からしてみようと思います。

 

さて、注目の第6局は10月22日(月)、23日(火)に静岡県熱海市「あたみ石亭」で行われます。

1週間後ですね。

本当にハードスケジュールで対局者は大変ですが、悔いのないように調整してもらいたいです。

第6局もこの第5局を上回るような熱戦を期待しています!

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次の記事でまたお会いしましょう!

 

 

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★第43期名人戦の他の対局をまとめました!★

 

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