【第43期囲碁名人戦第4局2日目】井山名人が3勝目!タイトル防衛に王手!【棋譜】
10月11日(木)に「第43期名人戦第4局2日目」が行われました。
場所は兵庫県宝塚市「宝塚ホテル」です。
井山名人に張栩九段が挑戦しています。
1日目の棋譜と感想はこちら。
» 【第43期囲碁名人戦第4局1日目】井山名人の厚み、張栩挑戦者の実利という分かれに!【棋譜】
この第4局は井山名人がタイトル防衛に王手をかけるか、張栩挑戦者が対戦成績を五分に戻すかの重要な一局です。
井山名人のここ一番という大勝負での勝負強さはものすごいので、張栩挑戦者としてはここでなんとか踏みとどまりたいところですね。
先に感想を書きますが、この第4局は井山名人の好局だったと思います。
厚みを使った理想的な展開で、終始ペースを握ったまま押し切りました。
さっそく気になる結果をみていきましょう!
囲碁名人戦第4局の結果:白番井山名人の中押し勝ち!
結果は井山名人の白番中押し勝ちでした。
棋譜はこちらです。
封じ手予想は当たり!
よくある定石の途中なので、ほとんどの人が当たったのではないでしょうか。
2日目は早々に井山名人が右辺の黒模様に入っていく展開に。
私は白が左辺から中央の模様を広げて、そこに黒が入っていくかなと予想したのですが、外れましたね。
右辺での戦いで張栩挑戦者に誤算があったように思います。
中央の黒1子を切り離されて白の厚みが右辺でもできる結果に。
中央がかなりの白地を見込める形となり、はっきりと白が優勢になったと思います。
その後は黒が白模様に殴り込みをかけ、大暴れを仕掛けました。
対して井山名人は冷静に対応をして、黒をジワジワいじめていきます。
各所でポイントを稼ぎながら黒を小さく生かし、中央を大きくまとめて勝負を決めました。
攻めに回った時の井山名人の強さは世界トップレベルだと改めて感じました。
1日目にできて白の厚みを活用して、終始白がペースを握っていたように感じます。
井山名人の好局と言っていいのではないでしょうか。
まとめ
井山名人が3勝目をあげてタイトル防衛に王手をかけました。
この第4局では井山名人の地力の強さが出たように感じます。
七番勝負は長丁場なので、1局や2局を落としても、やはり本当に強い方が着実に勝利を重ねていくことが多いです。
張栩挑戦者はもう負けられない状況となり、厳しくなりました。
かなり苦しいことは間違いないですが、精一杯全力を尽くしてもらいたいです。
この両対局者のタイトル戦はお互い気合いの入った好勝負が多いので、1局でも多く見たいというのが1ファンとしての願いです。
どちらが勝つか分かりませんが、歴史に残るような名勝負を期待したいと思います。
井山名人と張栩挑戦者、この両対局者ならそんな碁をみせてくれるのではないかと期待してしまいます。
第5局は10月15日(月)、16日(火)に山梨県甲府市「常磐ホテル」で行われます。
次の対局は来週月曜というかなりタイトなスケジュールとなっていますね。
体力的にも厳しいと思いますが、なんとか調整してベストなコンディションで対局にのぞんでもらいたいです。
第5局でも熱戦を期待しましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
次の記事でまたお会いしましょう!
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★第43期名人戦の他の対局をまとめました!★
- 第1局・・・井山対張栩、ライバル対決再び! 【棋譜有り】
- 第2局・・・井山名人の連勝か、張栩挑戦者が巻き返すか!? 【棋譜有り】
- 第3局・・・井山名人の新手から難しい戦いが続いています!【棋譜】
- 第4局・・・この記事
ディスカッション
コメント一覧
こんにちは。
厚みを囲うなってよく聞くんですけど、白の打ち方はは厚みを囲った打ち方ではないでしょうか?
囲碁ちゃんさん
コメントありがとうございます。
白は厚みを囲う打ち方をしているわけではないと思います。戦いの中で結果的に厚みがつながり、大きな地模様になりました。
また、「厚みを囲うな」という格言はあくまで格言であって、すべての局面に当てはまるわけではありません。
局面によっては厚みを囲う手が好手になることもあるので、常に臨機応変な考え方が重要です。