【第73期囲碁本因坊戦第4局2日目】~棋譜コメントあり~結果は本因坊文裕の黒番中押し勝ち!逆転勝ちで本因坊位7連覇に王手をかけました!

2018-06-29

第73期本因坊戦第4局2日目

6月12日(火)、13日(水)に「第73期本因坊戦第4局」が行われました。

 

1日目の感想や封じ手予想はこちらをご覧ください。

 

封じ手の局面は左下の白に対して黒が手を付けていった緊迫した局面。

ここでの戦いで大きく形勢が傾く可能性がある難しい場面でした。

封じ手予想は流れ的にとりあえずここに打ってみたいという感じで予想しましたが、その後の進行がどうなるかはさっぱり分かりません笑

 

本因坊文裕が勝利すると3勝目となり、タイトル奪取に王手をかけます。

逆に山下挑戦者が勝利すると、対戦成績は2勝2敗のタイとなり、追いついた山下挑戦者に流れがグッと引き寄せられます。

シリーズの行方を左右する大一番!

早速、気になる結果を見ていきましょう!

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結果は本因坊文裕の黒番中押し勝ち!!

結果は189手完、本因坊文裕の黒番中押し勝ちでした。

棋譜はこちらです。

 

封じ手予想は当たりましたね。

石の形から考えると予想しやすい場面だったかもしれません。

 

封じ手後の進行は黒の本因坊文裕が苦しいような印象を受けました。

私の判断ですが、下辺が一段落して左上隅に戦場が移った時点では白の方が打ちやすかったのではないでしょうか。

 

形勢に動きがあったのは右辺の攻防です。

形勢不利と判断した本因坊文裕が勝負手(127手目)とも言える手を繰り出し、山下挑戦者に食らいつきました。

結果的にその勝負手が成功し、一気に形勢が傾いたようです。

 

山下挑戦者が正しく打っていればどうだったのかは分かりませんが、戦いの中でチャンスを見逃さない本因坊文裕の強さが光った1局でした。

山下挑戦者からすると好調に打ち進めていたということもあり、痛い1敗でしたね。

 

まとめ

本因坊文裕が大逆転勝利で3勝目を挙げました。

これで1敗の後、3連勝です。

このまま一気に4連勝でタイトル獲得する可能性も出てきました。

 

山下挑戦者の内容はどの対局も悪く無いのですが、なかなか結果が付いて来ません。

1局を勝ち切る難しさを感じます。

特に本因坊文裕はどんなに苦しい局面でも決して諦めず、少しでも局面が紛れるような勝負手を繰り出すタイプですので、勝ち切るのは本当に大変です。

 

この勝負強さは中国や韓国の棋士にも通じるものがありますね。

おそらく本因坊文裕も中韓の棋士の勝負強さというものを意識していると思います。

世界で勝つためには勝利への執念が相当必要ということなのでしょう。

本因坊文裕は日本でそのことを一番理解し、実践している数少ない棋士だと感じます。

 

さて、いよいよ本因坊文裕がタイトル防衛に王手をかけました。

第5局を本因坊文裕が勝利するとタイトル防衛となり、本因坊位7連覇を達成します。

もう山下挑戦者は勝つしかありませんので、今回の負けを引きずらず気持ちを切り替えて次の第5局に臨んでもらいたいです。

 

第1局から山下挑戦者の内容は決して悪くありません。

むしろ本因坊文裕の方が苦しんでいる場面も多くあります。

流れが変わるだけで結果もガラッと変わる可能性もあるので、まだまだこの本因坊戦はどうなるか分からないと考えています。

第5局が今から楽しみです!

 

注目の第5局は6月30日(土)、7月1日(日)に福島県会津若松市「今昔亭」で行われます。

また土日対局ですね!

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次の記事でまたお会いしましょう!

 

 

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過去のタイトル戦や古碁の棋譜は、こちらのページにまとめています。

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