【第73期囲碁本因坊戦第3局 】本因坊文裕の白番中押し勝ち!序盤から最後まで息もつかせぬ大激戦でした!
6月2日(土)、3日(日)に「第73期本因坊戦第3局」が行われました。
1日目の感想や封じ手予想はこちらをご覧ください。
封じ手の局面は右下から中央に派生した戦いが一息つくのかどうかという微妙な局面。
封じ手の直前には白からの妙手もありました。
いろいろな手が考えられる広い局面なので、予想は全く自信がありませんが、山下挑戦者がどこに打つのかとても楽しみ。
先に2勝目を挙げて、タイトル獲得に前進するのはどちらなのか!?
早速、気になる結果を見ていきましょう!
結果は本因坊文裕の白番中押し勝ち!!
結果は244手完、本因坊文裕の白番中押し勝ちでした。
棋譜はこちらです。
封じ手は当然の外れ。
しかし、この封じ手は全く予想にありませんでした。
ツイッターなどを見ていても、この手は予想していなかったという方が多いようです。
おそらく先の先の先まで読んで決断した一手だと思います。
意味は私には分かりませんが、実戦の進行では後から封じ手の一手がいいところに位置していたので、ある程度読みきっていたと思われます。
戦いの舞台は左辺に移り、そこでも険しい競り合いが続いていたのですが、戦いの最中で山下挑戦者にそっぽを打ったような手が出ました。
右下を軽く利かしにいったと思われますが、その隙を見逃す本因坊文裕ではありません。
そこから一気に主導権を握り、最後まで押し切りました。
本当に一手の緩みも許さない本因坊の凄みを見せつけましたね。
山下挑戦者が左辺の戦いを続けていたらどのような展開になったのか気になります。
まだまだいい勝負に思えるので、難しい戦いが続いていたでしょう。
敗れたとはいえ山下挑戦者の内容も決して悪くなかったので、第4局以降に引きずるような負け方ではなさそうです。
まとめ
本因坊文裕が力強い内容で2勝目を挙げました。
1敗の後、2連勝は本因坊文裕の得意パターンでもあります。
このまま一気に4連勝でタイトル防衛までいってしまうことが多いのですが、山下挑戦者の調子も決して悪くありません。
そう簡単に決着がつかない予感がします。
この両対局者はどちらも力が強いので、自然と激しい戦いになることが多いです。
戦いになると自然と手筋が多く打たれますし、場合によっては形にこだわらない手筋も打たれます。
江戸時代の本因坊丈和を連想させる対局内容が多いので、見ていてとても面白いです。
また手筋の勉強にもなりますので、1局でも多く対局を見たいですね。
さて、次の第4局を本因坊文裕が取ると、3連勝でタイトル防衛に王手をかけます。
そうなると山下挑戦者もさすがに厳しいと思われますので、なんとか第4局は取りたいところでしょう。
逆に山下挑戦者が勝って2勝2敗に並ぶと、もう勝負は分からなくなります。
月並みですが、勝った方が大きくタイトルに近づくことは間違いありません。
注目の第4局は6月12(火)、13日(水)に大阪府吹田市「ホテル阪急エキスポパーク」で行われます。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
次の記事でまたお会いしましょう!
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