【第73期囲碁本因坊戦第1局 】序盤早々からポン抜きが2つもできる急展開!封じ手予想します!
5月15日(火)は「第73期本因坊戦第1局」が行われました。
場所は山口県萩市にある「明倫学舎」です。
現在の本因坊は井山裕太九段。
対する挑戦者は本因坊リーグを5勝2敗で制した山下敬吾九段です。
本因坊文裕(もんゆう)(井山裕太九段)は2011年から6連覇を達成しており、7連覇をかけた戦いとなります。
ちなみに、国内タイトル戦は昨年8月の名人戦第1局に敗れて以来、負けなしで17連勝となっています。
7冠王として日本のトップとして君臨し続ける本因坊文裕の勢いが、どこまで続くのか注目の的となっています。
対する山下挑戦者は3期ぶりの本因坊挑戦で、7期ぶりの本因坊復位を目指します。
私は知らなかったのですが、山下挑戦者は16年連続7大タイトル挑戦の記録を更新中だそうです!
よくタイトルの挑戦者になることが一番大変と言われますが、16年連続で挑戦者になっているというのは凄いことですね。
また、井山ー山下の7大タイトル戦は10回目で、歴代最多タイになります。
対戦成績は本因坊文裕から見て8勝1敗と圧倒しています。
本当に国内では敵無し状態ですね汗
山下挑戦者は平成四天王(他は張栩九段、高尾紳路九段、羽根直樹九段の3人)として一世代前、碁界を引っ張ってきました。
現在は本因坊文裕や、さらに下の世代の台頭により、苦しい戦いを強いられていますが、それでも長年にわたって第一線で活躍を続けることができるというのは素晴らしいと思います。
タイトル戦の第1局というのは緊張もするでしょうが、両社とも1日目から迫力満点の大熱戦を繰り広げています。
見ているこちらがハラハラするような展開でした。
早速1日目の感想と封じ手予想をしてみたいと思います!
棋譜と感想
1日目の棋譜です。
序盤早々に大きなフリカワリが発生しました。
左辺の攻防で、お互い我が道を行く進行を選んだ結果、2つポン抜きが発生しました。
30手くらいしか進んでいない状態で、黒も白もポン抜きができるなんて滅多にありません。
両者の意地を感じます。
2つのポン抜きの結果は、白が中央に向いている分有利かなと思ったのですが、封じ手の局面では黒も十分打てるように感じますね。
この辺りの大局観は、流石は山下挑戦者といったところでしょうか。
まだまだいい勝負だと思います。
封じ手予想
それでは封じ手予想です!
白が右下の黒模様に手を付けた場面です。
それほど候補手は無い場面ですが、白に楽にサバかせないようにと思うと難しい局面です。
第一感のツギにします!
白の眼を奪うならサガリなのでしょうが、キリがあってちょっと味が悪いのが気になります。
ここはしっかりとツナいで白の攻めを睨みたいです!
下辺から右下の黒模様を荒らされると黒の有利な箇所がなくなってしまいます。
明日は黒から強く戦いを仕掛けていくことになりそうです。
本因坊文裕は力強いサバキを求めるタイプなので、無難な進行にはならずに2日目早々から激しい進行を予想します。
右下隅の攻防が全局に派生していくような流れになるかもしれませんね。
右上の白がまだ完全ではないのも気になります。
まとめ
明治維新150年記念事業として、萩の明倫学舎で行われています。
明倫学舎での開催は史上初ということで、萩では大いに盛り上がりを見せているようです。
第2局は京都の二条城で行われるということで、この時は江戸時代の「御城碁(おしろご)」を再現するとのことです。
将軍の前で碁を打つ御城碁が二条城で始まったとされることに由来しているようです。
囲碁のタイトル戦を地元の一大イベントとして開催することはとてもいい試みですね。
開催される地域は盛り上がるでしょうし、囲碁の知名度を上げる意味でも大きな意味を持つと思います。
対局者は大変かもしれませんが、ファンサービスもプロ棋士の大きな仕事ですからね。
対局内容に影響が出ない範囲で実施していってもらいたいです。
さて、これまで何度も対戦してきた両者のタイトル戦が始まりました。
本因坊戦は7番勝負なので長期戦ですが、やはり第1局は勢いを付ける意味でもとても重要な1局になります。
棋譜を見ている限り、お互い自分の打ちたいように伸び伸びと打っているように感じます。
両者ともタイトル戦の経験は豊富なので、コンディションの整え方はバッチリなのでしょう。
本因坊文裕が第一人者の力を見せつけるのか!?
山下挑戦者が先輩の意地を見せることができるのか!?
明日、2日目の結果を楽しみにしていたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
次の記事でまたお会いしましょう!
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