【第42期囲碁棋聖戦第1局 】一力挑戦者の好局でしたが、井山棋聖が大逆転で先勝!!
1月18日(木)、19日(金)に「第42期棋聖戦第1局」が行われました。
2018年のタイトル戦がいよいよ始まりましたね。
7大タイトルの中で一番初めに開始され、1月〜3月で打たれるのがこの「棋聖戦」です。
たくさんあるタイトルの中でも棋聖は最高位とされ、賞金も4,200万円と囲碁界で最高額となっています。
現在の棋聖は井山裕太棋聖です。
七冠を保持ししているので当然ですね。
現在5連覇中で、昨年の防衛で名誉棋聖の称号を手にしており、今年は6連覇をかけた防衛戦になります。
対する挑戦者は一力遼八段です。
棋聖戦の挑戦者決定戦は数年前から方式が変更され、リーグ戦+変則トーナメント方式となっています。
若干仕組みがややこしいので、また改めて記事にして説明したいと思いますが、一力挑戦者は今の勢いをそのままに圧倒的な強さで挑戦者に名乗りをあげました。
一力挑戦者といえば、昨年暮れの天元戦と王座戦で井山七冠に連続挑戦して話題になりましたね。
結果は実りませんでしたが、井山七冠と真っ向から戦いを挑み、あと一歩というところまで迫りました。
今回の棋聖戦挑戦で、3タイトル連続での挑戦となり、一力挑戦者からすると今度こそ!という気持ちだと思います。
また、一力挑戦者は初めての2日制の対局になります。
持ち時間が多くなりますので、両者の対局内容にどのような影響が出るか、その辺りも注目していきたいポイントです。
七番勝負の好スタートを切るのは果たしてどちらなのでしょうか。
早速見ていきましょう!
結果は井山棋聖の白番中押し勝ち!!
結果は240手完、井山棋聖の白番中押し勝ちでした。
棋譜はこちらです。
序盤は囲碁AIのアルファ碁の影響で今まで打たれたことがないような形が打たれました。
1日目から両者ともに時間を使い、工夫をこらした進行でとても興味深い内容でした。
封じ手の局面は白の井山棋聖が黒模様の中に入っていって、どのようにしのぐのかという難しい場面。
2日目に入って井山棋聖は上手くしのぎ形を作りましたが、一力挑戦者は厚みをバックに白の地面を根こそぎ奪いにいきます。
この上辺の戦いで黒の一力挑戦者がポイントをあげたように感じました。
コウ争いになったのですが、その結果右辺から中央の白大石が厳しく攻められ、中央に強大な黒の厚みが出来上がりました。
一力挑戦者は勝利目前というところまで井山棋聖を追い込んだのですが、そこから井山棋聖はもの凄い粘りを見せます。
今にも取られそうだった白石が、逆に黒の石を取って大きく生きてしまいます。
一力挑戦者にわずかな油断があったのかもしれませんが、その隙を見逃さない井山棋聖が見事でした。
井山棋聖が大激戦を制して勝利をあげました。
まとめ
少しお詫びをさせて下さい・・・
昨年、日々勉では2日制のタイトル戦の場合、1日目と2日目で2つの記事をアップしていました。
1日目の記事では封じ手予想とかもしていましたね。
しかし・・・今回は1日目の記事がありません汗
棋聖戦の日程をすっかり忘れるという大失態を犯してしまいました。
楽しみにしてくれている人がいる・・・かは分かりませんが、今後はしっかりと棋戦カレンダーをチェックして、漏れがないように記事更新をしていきたいと思います!
さて第1局ですが、敗れたとはいえ一力挑戦者はとてもいい内容だったと思います。
2日制というプレッシャーも全く感じさせず、自分の打ちたい手をのびのびと打っている印象を受けました。
勝利目前で勝ちを落とすという辛い結果にはなりましたが、棋聖戦は一発勝負ではなく七番勝負です。
1つ負けてもまだ次があります。
逆にラッキーくらいの気持ちで2局目以降に臨んでもらいたいです。
井山棋聖は改めて一力挑戦者の力を痛感したことだと思います。
決して諦めずに打ち続ける精神力はやはり見事なものがありますが、この1局目に関しては内容で押されている印象です。
2局目以降、どのように立て直してくるか楽しみですね。
井山棋聖はここからハードなスケジュールが待っています。
毎週のように棋聖戦が入っており、その間を縫ってLG杯や農心杯といった世界戦が予定されています。
日本のトップとして世界戦では大きなプレッシャーとも戦わなくてはなりません。
体力的にも精神的にも厳しい期間が続くと思いますが、体調に気をつけて万全の状態で悔いの無い対局をしてもらいたいです。
棋聖戦第2局は1月25(木)、26日(金)に青森県八戸市「八戸パークホテル」で行われます。
2局目以降でも更に白熱した熱戦を期待したいです!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
次の記事でまたお会いしましょう!
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