【第42期囲碁名人戦第4局 】珍しい形から難解な変化が連続した1日目!封じ手予想します!!
本日、10月2日は「第42期名人戦第4局」の1日目が行われました。
場所は石川県小松市にある旅館「旅亭懐石のとや」です。
井山挑戦者の2勝1敗で迎えた第4局。
高尾名人としては何としてでも勝って対戦成績を2勝2敗の五分に戻したいところでしょう。
井山挑戦者からするとここで勝てばタイトル奪取に王手をかけることになります。
それはつまり7冠返り咲きも王手ということです!
否が応でも気合いが入ることだと思います。
第1局は高尾名人が半目勝ち。
井山挑戦者相手に粘り勝った印象で、高尾名人の充実ぶりを感じることができました。
続く第2局では井山挑戦者が持ち前の深い読みと力強いシノギを見せて、一気に押し切りました。
更に第3局は大コウが絡んだ難戦を井山挑戦者が制しました。
高尾名人の内容も決して悪い訳ではないと思うのですが、結果的に井山挑戦者が白星先行しているということは、井山挑戦者の調子も悪くないということなのでしょう。
3大タイトル戦など、持ち時間が長い碁はガッツリ組み合っての読み合いになるため、地力の差がジワジワ出てくると思います。
ここまで3局を見てきた限りでは、やはり井山挑戦者の方が有利かなと感じています。
どちらにせよ、この第4局がシリーズ全体の流れを左右する大一番なのは間違いありません!
それでは、1日目の感想と封じ手予想をしてみたいと思います!
棋譜と感想
1日目の棋譜です。
序盤、井山挑戦者の積極的な打ち回しを見せてくれました。
下辺で珍しい形から厚みを作って、全局的に手厚く打ち進めています。
手厚い打ち方は高尾名人の得意分野ですが、この碁は井山挑戦者がお株を奪った格好ですね。
高尾名人も足早に打って地合いリードを主張していますが、どうも黒が全体的に薄い局面になってしまったのではないかと感じています。
白の井山挑戦者はもう弱い石がないのに対し、黒の高尾名人は左辺に眼のない石を2つ抱える形になっています。
井山挑戦者を相手に攻められる形になるのはとても苦しいですね。
何とか被害を最小限にしてしのぐことが出来れば、地合いでリードしていたことが物を言う展開になると思います。
明日はその辺りを注目しながら見ていきたいと思います!
封じ手予想
では封じ手予想です!
シンプルに中央の1間飛びにします。
黒は何はともあれ左辺の一団をしのがなければなりません。
それもなるべく左上の黒3子に悪影響を与えないようにしながら・・・
下辺の白の厚みも少しではありますが傷や狙いがありますので、中央に力を溜めてそこを狙っていきたいです。
白は全体的に厚い碁形ですが、攻めが少しでも甘くなったりすると一気に形勢が不利になってしまいます。
囲碁は攻められる方も苦しいですが、攻める方も結構難しいんですよね。
まあ、井山挑戦者の攻めは世界でもトップクラスの厳しさなので、そんな甘い進行にはならないと思います。
明日は白の攻めと黒のサバキという展開になっていくのではないかと予想します。
白が上辺や右辺でどれくらいの攻めの利を得ることが出来るかで、勝負の行方が決まると思います。
まとめ
この名人戦シリーズ、第3局までは高尾名人の方がのびのびと自分の打ちたい手を打てていたのではないでしょうか。
結果は黒星先行になっていますが、それ自体は決して悪いことではないと思います。
しかし、この第4局は井山挑戦者の方が積極的に打っている印象ですね。
もともと井山挑戦者も自分の打ちたい手を緩まずに打ち切るのを信条としている棋士です。
この碁は井山挑戦者の厳しい打ち回しが見られるかもしれません。
高尾名人が井山挑戦者の攻めを真正面から受け止めるのか!?
それともかわしてカウンターを仕掛けるのか!?
どちらにしても激しい戦いが繰り広げられることは間違い無いでしょう!
今から明日の進行が楽しみです!
最後までお読みいただき、ありがとうございます!
次の記事でまたお会いしましょう!
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