【第42期囲碁名人戦第5局 】井山挑戦者の黒番中押し勝ちで名人奪取!そして2度目の七冠!!

10月16日(月)、17日(火)に「第42期名人戦第5局」が行われました。

 

1日目の感想や封じ手予想は前回の記事をご覧ください。

封じ手の局面は左上の黒の大石がどう落ち着くのかがポイントの局面でした。

私個人の感想では井山挑戦者の方が苦しいような気がしていたのですが、結果的には想定通りの進行だったのかもしれません。

 

高尾名人もカド番というプレッシャーを全く感じさせない打ち回しを見せており、充実ぶりが伺えました。

 

井山挑戦者が4連勝で名人位を奪取し、自身2度目となる七冠復帰を果たすのか!?

それとも高尾名人が意地の2勝目を上げて、第6局に望みをつなぐのか!?

 

気になる結果を早速見ていきましょう!

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結果は井山挑戦者の黒番中押し勝ち!名人奪取です!!

結果は197手完、井山挑戦者の黒番中押し勝ちでした。

棋譜はこちらです。

 

封じ手予想はようやく当たりました!

封じ手のハネはこの一手というところでしょう。

 

井山挑戦者は左上の黒大石を捨てて、右辺の黒模様で勝負をかけました。

確かにこの進行も頭に浮かんだのですが、私ではこうは打てないですね・・・

 

先に70目近い地を相手に与えるのはとても勇気のいることです。

しかし、もがいて生きているようでは右辺の黒模様が消えてしまい、形勢不利になると判断したのでしょう。

生きて不利になるのであれば捨てる。

考えてみればとても自然な発想ですね。

 

中盤までは井山挑戦者の想定通りの進行となり、右辺の大きな黒模様を確保しつつ、中央でも主導権を握って優位に打ち回していました。

 

しかし、白の高尾名人も焦らずじっくりと付いていってチャンスを待ちます。

中盤以降の戦いは本当に勉強になる内容で、名人戦に相応しい名局だったと思います。

 

最後は井山挑戦者が狙いの攻め合いを仕掛けて一気に押し切りましたが、高尾名人にもチャンスは十分にあったように思います。

 

まとめ

井山挑戦者が1敗の後、怒涛の4連勝で名人を奪取しました!

去年失冠した名人を今年すぐに取り返し、やはり国内では敵なしという印象です。

名人リーグも8戦全勝という驚異的な戦績でしたしね。

 

そしてこの名人獲得で2度目の七冠に輝きました!!

 

七冠とは現在の主要タイトル、

 ・棋聖
 ・名人
 ・本因坊 
 ・王座
 ・天元
 ・碁聖
 ・十段

の七大タイトルを指し、この全てのタイトルを同時に保持することを意味します。

 

1年間、各タイトル戦の挑戦手合いで相手を退けつつ、この名人戦のように持っていないタイトル戦の挑戦者となり、タイトルホルダーからタイトルを奪取する必要があります。

 

挑戦者として名乗りを上げてくるのは、今最も勢いがある棋士ばかりですので、その全員に勝つというだけでも大変なことです。

周りからのプレッシャーに加えて、ハードな対局日程も重なり、体力的にも精神的にも厳しい戦いになるというのは想像に難くありません。

 

この七冠王を2度も達成するというのは本当に素晴らしいことだと思います。

心技体が充実しているということなんでしょうね。

 

日本では完全に頭1つ抜けた存在であることは間違いありません。

いずれはタイトルを奪われることになるでしょうが、この後も当分の間は井山七冠を中心に囲碁界は回っていくと思います。

 

しかし、海外(中国、韓国)に目を向けると井山七冠とはいえ満足のいく成績を収めることはできていません。

世界戦での優勝となると、2013年のテレビアジア選手権で井山七冠が優勝したのが最後となっています。

もちろん世界戦には井山七冠だけでなく、今急速に力を付けてきている若手棋士や、経験豊富なベテラン棋士も参加しています。

 

日本棋院でもナショナルチーム「GO・碁・ジャパン」を立ち上げ、日本棋士の地力向上に力を入れています。

まさしく日本全体で世界に挑んでいる構図です。

 

しかし、それでも世界には全く歯が立たないのが現状なのです。

 

井山七冠の名人奪取時のインタビューでも世界戦に対する想いが語られていました。

日本の第一人者として別次元のプレッシャーと戦っているのだと思います。

 

私は1人の囲碁ファンとして、日本が世界のトップで戦っている姿を見てみたいです。

囲碁界に対して貢献できることはほとんどありませんが、少しでもできることを探して行動していきたいですね。

 

 

何はともあれ井山新名人、七冠復帰おめでとうございます!!

しかし井山七冠に休息などなく、3日後の20日(金)には王座戦の第1局が始まります。

過酷なハードスケジュールですが体調に注意していただき、また素晴らしい碁を見せてもらいたいです。

 

そして破れた高尾九段、お疲れ様でした!

最後まで自分らしい手を打たれていて、とても勉強になりました。

またタイトル戦の大舞台で対局を見られるのを楽しみにしています。

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

次の記事でまたお会いしましょう!

 

 

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